ロバート・A・ハインライン 夏への扉 新訳版

SFの重鎮であるロバート・A・ハインラインによる、猫と発明家の僕そして彼らを取り巻く人々のお話。

驚くのはこの小説が発表されたのが1956年であること。その時点で1970年、2000年のリアリティある世界を構築していること。

序盤の不可解な現象が、その後タイムトラベルによって引起こされることが判明するのだが、自分の過去の体験を改変しないように行動しなくては、というのが少し気に入らなかった。個人的にはそうする以外に選択がなく、結果的に後から考えてみると辻褄が合っている、というのがスマートで好きなんだけど。